忍者ブログ
当店では新ジャンル創作活動、2chスレッドまとめ、その他ネタなどを取り扱っております。              掲示板設置しました(リンクからどうぞ)
各種リンク

【2ch】名無しの駄スレ                                                                                                                                                                                    

純教者掲示板

ブログ内検索
最新コメント
[04/26 Lysandra]
[03/05 automouse1]
最新トラックバック
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
プロフィール
HN:
ジュナー1号&2号
性別:
非公開
自己紹介:
【2号】
殉教者。
マンガとアニメが好物。
「三次元の女には興味ありません」と強がる。
小さい子が好みであることは誇り
活動資金をどうするかが悩み


【1号】
変人。
創作、編集。
2ちゃんねるスレッドまとめはリンク先のブログに移転しました。


御意見等ありましたらこちらまで
malice-galaxy@excite.co.jp
バーコード
30
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

どうも2号です。

4筆目ができたので載せますwww
前回よりちょっと短いところはご了承くださいorz
クオリティも大目に見ていただけたらなぁと思います。
作者打たれ弱いのでwwwwwwwww

一つ前はこちら↓
新ジャンル「京ンデレ」 第3筆

それではゆっくりしていってくださいっ☆




俺は…夢でも見ているんだろうか。
突然家に女の子が現れるなんて…マンガとかゲームの世界だけだろう。

「そうだ、これは夢だ…」
これが現実であるわけがない。
何が何でも超常的すぎる。
きっとこの女の子もホログラムとかそれ系だ。
触ったら夢でしたー。って感じで夢オチ終了に決まってる。
よっぽど疲れが溜まってるんだろうな。

しかし現れた女の子は目を閉じたまま動かない…眠っているのだろうか?
「試しに…何かしてみるか」
どうせ夢なんだ。
早く目を覚まして現実に戻ろう…
そう思い、俺は下膨れの頬をつつこうと手を伸ばした。
そのとき…

眠っていた女の子の目が不意に開いた。
「あっ…」
思わず変な声が漏れてしまった。
「えっと…その…こ、こんばんは」
焦る俺の口から放たれた言葉は、明らかにこの状況で言うべきものではなかった。
表情もおそらく不自然な笑顔になっていることだろう。
自分でも口元が引きつっているのがわかった。これじゃぁ作り笑いにもならん。

夜の闇に支配された部屋が再び静寂に包まれた。
それを打ち破るかのように…


俺の左頬が激痛に歪む。
避けることも防御することも能わず、思いっきり平手を食らったようだ。

どうやら夢ではないらしい。
普通ならここで覚めるだろうし、何よりものすごく痛い。
頬の痛みはこれが現実であるということを物語っている。

「っ痛ぇ…何すんだよ!」
「貴様…わらわに何をしたっ?!」
「な、何にもしてねぇよっ!!」
まぁ…少し遊んでみようとしたが。
起こそうとした、とでも表現できるな。
まさか起きたのが自分だったのは予想外だった。
しかしどういうわけか怒らせてしまったようだ。
「嘘をつけっ!…寝ていることに付け込んで…よくもっ!」
そう言って彼女は俺を攻撃しようと飛び掛かってきた。
そのとき着物の裾を自分で踏んでしまい…

「はわゎっっ!!」
「危ねぇ!」


「衛慈…だ、大丈夫?何かおっきな音がしたけど…」
階段を上ってきたすずが駆け込んできた。
それは絵に描いたような最悪のタイミングだった。

ちょうど俺は躓いた女の子を支えていたわけで。
まぁ一般的には抱き合ってるように見えないこともないわけで…
すずはその光景を見てフリーズしてしまった。
まずい、この構図は非常にまずいぞ。

「えっと…衛慈?何、してるの?」
すずが不審そうに俺を見ている。
頼む、そんな目で見ないでくれ。
「す、すず…こ、これはちちちち違うんだ!!決して誤解するな!」
「衛慈…」
駄目だ。まったくもって勘違いしておられる。
そしてお怒りになられている。

「貴様ぁ…よくも」
胸元の女の子が憎々しげに俺を見ている。
うん。躓いたのは俺のせいじゃないよな?
むしろ感謝されてもいいと思うんだが。

「この…痴れ者が!!」
「衛慈のバカぁ!!」

二人の怒号が宵闇を引き裂く。
何ゆえかような仕打ちを…


「はぁ…何なんだよ…」
居間に移り、俺はコーヒーを飲んで深い溜息をついた。
もちろんあの子とすずもいる。
俺は両の頬が痛い。
すずには事情を説明し、なんとか誤解を解くことができた。
しかしよく納得してくれたものだ。
俺ならまったく信じないぞ。
こいつの将来が心配ですぞご両親。
だが今はすずの心配をしてる場合じゃない。

「ねぇ…あなたの名前は?」
すずが女の子に尋ねる。
こういうとき簡単に人と打ち解けられるすずの性格が少しだけ羨ましい。
「名を尋ねるときはまず自分から名乗るのが常であろう」
対称的に女の子は不機嫌そうだ。

「それもそうだね。あたしはすずって言うの。それで、あっちは衛慈」
さりげなく俺のことも指差しつつ紹介する。
俺は軽く会釈をした。

「…紫」
「紫?」
女の子が小さく呟き、すずが聞き返した。
「わらわの名じゃ」
「そ、そうなんだ…。えっと、紫ちゃんはどこから来たの?」
「…何処から、じゃと?」
「うん。ここに来る前にはどこにいたのかなぁって」
「…都じゃ」
「都?って…東京のことかな?」
「東…京?それは何処じゃ?」
「えっ…東京は東京…今の日本の都だよ?」
「なにっ?都は京ではないのか?」
「京…そうか。京都から来たのか」
俺は絡み合う会話の糸を解きながら話す。

「何のことを言っておる。京は内裏、帝のおられる所じゃ」


空間が凍りつく。
京…?内裏…帝?!
「それって…平安、京…ええぇ?!!」
俺は驚きのあまり叫んでしまった。
すずは…固まっている。本日2度目のフリーズだ。

「おまえ…俺たちをからかってるのか?」
俺はなんとか思考を落ち着かせ、話を続ける。
「ま、まことじゃ!」
「平安京があったのって…1000年も昔だぞ?」
そんな話を簡単に信じられるわけがない。
俺はすずとは違うのだ。
だが…さっきの光景を見た後だ。あり得るかもしれない。
第一…今の時代に着物?
しかもこれは今で言う着物っていうより…
「こ、ここは…都ではないのか?」
「あぁ…都でもないし、おまえのいた時代でもない」

紫と名乗る女の子は急に辺りを見回し始めた。
何かを探しているようだ。
「そ、そうじゃっ、父上と母上はどこじゃ?」
「父上と母上?ここにはおまえしか来てないぞ」
「父上と母上はいないのか?」
「あぁ…少なくともこの家には」
「そ、それはまことか?誰もおらんのか?」
「残念だが…」

紫はそう言うと、下を向いて俯いてしまった。
よく見ると…震えている。

「うっ…ひっく…」
紫はボロボロと泣き崩れてしまった。
「ち、父上…母上ぇ…」
ど、どうしよう?!
こんなときどうすればいいんだっけ?
「あ、えーっと…その…」
慌ててしどろもどろな俺はなんて情けないんだ。

…ぎゅっ。

「可哀相に…寂しいだろうね」
俺が混乱していると、すずがそっと、優しく紫を抱きしめた。
「うぐっ…ふえぇ…」
「でも大丈夫…あたしたちがついててあげるから」
なんと不甲斐ない俺。すずが大きく見える…

「すず…泣き止むまで一緒にいてくれないか?」
「うん…ここでほったらかして帰るわけにもいかないし」
啜り泣く少女を抱きしめたすずは柔らかな微笑みを浮かべ、引き受けてくれた。
「すまないな…助かるよ。お、俺…飯作ってくるよ。腹、減ってるだろうし」
「そうだね…何か食べれば落ち着くかもね」
「あぁ…。じゃぁ…その子、頼んだ」
すずは頷き、俺は台所に向かった。
何もできない自分から逃れるように。


この先俺たちはどうなるんだろうか…


第4筆 終わり
第5筆へ

PR
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Trackback URL
Copyright c 純教者 All Rights Reserved
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]