忍者ブログ
当店では新ジャンル創作活動、2chスレッドまとめ、その他ネタなどを取り扱っております。              掲示板設置しました(リンクからどうぞ)
各種リンク

【2ch】名無しの駄スレ                                                                                                                                                                                    

純教者掲示板

ブログ内検索
最新コメント
[04/26 Lysandra]
[03/05 automouse1]
最新トラックバック
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
ジュナー1号&2号
性別:
非公開
自己紹介:
【2号】
殉教者。
マンガとアニメが好物。
「三次元の女には興味ありません」と強がる。
小さい子が好みであることは誇り
活動資金をどうするかが悩み


【1号】
変人。
創作、編集。
2ちゃんねるスレッドまとめはリンク先のブログに移転しました。


御意見等ありましたらこちらまで
malice-galaxy@excite.co.jp
バーコード
13
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

新ジャンル「京ンデレ」の続きです。

第1筆はこちら↓
新ジャンル「京ンデレ」 第1筆


進度激しく遅く駄文ですがまったり読んでください!

トン、トン、トン…

階段を下りてくる眠たげな足音が聞こえる。

「ふぁ~あ…まだ眠いよぉ…」
大きな欠伸をしながら制服に着替えた眠り姫が現れた。

「毎日俺より寝てるじゃねぇかよ…」
俺は軽く皮肉を込めて呟いた。
偽りのない事実である。

「ふふ~ん!寝る子は育つんだよ☆」
彼女は胸を張って泰然と言い切る。
少しは悪びれろ…

しかし確かに育っているようだ…一部。
と、さっきの映像がフラッシュバックする。

…いかん。考えるなっ…!
『考えるな、感じろ』
高名な格闘家の言葉が頭の中で囁かれる。
ってそれもマズい。逆効果だ。

「どうしたの?ボーっとしちゃって」
彼女が急に俺を下から覗き込む。
彼女の接近に気づかなかったほどに本能と理性が拮抗していたようだ。

「んわゎっ!!なっ、何でもない!それより早く飯食えっ!」
と、彼女をテーブルに促す。

「??変なのー。でもいっつもありがとね☆えへへ」

そう言って彼女はトーストを頬張り、スープを含む。
時間がないのでそれぐらいしか用意できないが。
こいつでも作れる程度だが、女ってのは支度に時間がかかる生き物だ。
そんなの待ってたら俺も遅刻してしまう…。

…別に嫌がるほど面倒なことでもないしな。

と、そんな解説をしているうちに、食べ終わったようだ。
誰に解説してんだ俺は…
そして時計は出発する時間を示している。

「んじゃ学校行くか、そろそろ行かないとマジで遅刻すんぞ」

「うんっ、ごちそうさまだよっ!」
ようやく起きてくれたようだ。

玄関に向かい、今度は2人で家を出る。

本日2回目の『行ってきます』である。

それに彼女が応える。
「うん!行ってらっしゃい!」

「なんでおまえが返すんだよ。おまえも行くんだろ」

「んー、でも返してもらったほうが言った意味あるでしょ?」

確かに悪い気はしない。
これがあるから…俺は家を出るとき寂しくないのか?
…それは考えすぎだな。

 

『いつものように』二人並んで学校までの道を歩き出す。

高校までは歩いて約15分の距離にある。世間で言うとこの進学校だ。
偏差値が合っていたというのが表向きだが、近いから選んだ…というのが実のところ本音だ。

ある友人は学校まで片道10㎞を自転車で通っているとか…来るのに何分かかるんだ?
…どれだけストイックな奴なんだろうか。もしくはマゾなのか?
理解できん。
会ったらそこんとこどうなのか聞いてみるか。

「すず」
歩き始めたころ、彼女を呼ぶ。
小野すず…俺の幼馴染であり、毎朝俺が起こさなきゃいけないお姫様だ。

「ん?」
そう言ってこっちを振り向くすず。

「ほら、弁当…」
オレンジの包みをすずに差し出す。

「やはっ、これはこれは…。いつもすまないねぇ…」
腰を低くしてペコペコ頭を下げている。
すまないねぇって…年寄りかよ。
そんな口調で受け取る。

「ねぇねぇ、今日の中身は何かな?」

「それは昼まで楽しみに取っとけ」

「わかったぁー。あ、そういえば昨日の…」

いつものように何でもない会話をしながら学校へ歩く。

『おふたなりさ~ん、おはようー』
後ろから自転車の甲高いブレーキ音とともに聞き慣れた声がやってくる。

だめだこいつ…早く何とかしないと。

「おまえ…自重しろよ」

「祐くんおはよう☆」

「今日も朝から仲いいねぇ~、羨ましいのう羨ましいのう」
指差すな。
いつものやりとりにもはや辟易している。
ちなみにこいつは樋高祐槻…俺らの友人であり、クラスメイトだ。
自転車から降りて俺たちに並ぶ。

「しかし家から遠いと毎朝大変だな…時間かかるんだろ?」
自転車を見て言い返す。
先ほどのお返しとばかりに少し皮肉を込めて。

「ん~、まぁ最初は大変だったけど…今はそうでもないよ。30分ないくらいで来られるし、寧ろいい運動になるよ☆」

なんというポジティブ。
人には環境に適応する能力があるが…こういうものなのか?

「最近体力ついてきたと思うんだよね~。衛慈も試してみたらどう?運動不足でしょ」
ストイックですか?マゾなんですか?ドがつくほどにマゾなんですか?って聞いてみたい衝動が湧き上がる。
まぁ感じ方は人それぞれだからな。やめておこう。

「…俺は遠慮しとくよ。自虐は好きじゃないんだ」
こんなアホにはなりたくない。
見た目からはそう思えないが、こいつはいわゆる『脳まで筋肉』という人種なんだろうか?

「それに…朝は忙しいんだ」
そう。現実の朝は忙しい。
早起きして弁当を作って隣人を起こしに行って…
サイクリングを楽しむ余裕なんてない。
そんな時間があるならもう少し寝ていたいもんだ。
ってそんなに遠くねぇし。

「あはははっ…そっか、そうだよね。大変だもんねぇ」
祐が笑う。
これは…苦笑いってやつか?

「うう"…ごめんなさい…」
すずが申し訳なさそうに謝り…俯いてしまった。
なんと言うか…俺が悪者?
これは困った状況と言わざるを得ない。
えっ、と…どうにかしないと。

「あ、いや…そういう意味で言ったわけじゃなくて!別にすずのせいとかじゃないからっ!弁当も一人分より二人分作ったほうが分量量りやすいし、おばさんは仕事で朝早いみたいだから誰かが起こさないと…」

必死に弁解する。
俺なんか悪いことしたっけ?
ええい、もう知らん!

「えっと、その…俺が好きでやってるだけだから!」

「ホント?」

「あぁ、だから気にすんなって!」

「えへへへ…」
途端にすずの表情が明るくなっていく。

何だこの空気。

「あ~、遅刻しそうだからボク先に行くね?」

「ちょっと待てっ…っておい」

「んじゃまた教室でね~」
祐はそう言って自転車に乗って行ってしまった…まだ遅刻するような時間ではないのに。
あいつ…逃げたな。

えっと…何だこれ?
もうわけわかんねぇ。

 

正門まで来ると流石に人が多い。
新学期ということで、校門では生徒指導の教員が服装のチェックをしていた。
何人かは髪を染めたり耳に穴を開けたりして捕まっていた…どどんまい。
どうしてこいつらは休み明けに捕まりたがるのか?
面倒なことになるだけなのに…それも想像できんのか?
耳に開ける以前に脳に穴開いてるんだな。
だから俺には理解できない。
ま、俺にはこいつらも生徒指導も関係ない。
平和が一番だ。

と、また一人の生徒が引っかかっていた。
制服の色からして…一年か。

『だ、だから…この色は、じ、地毛なんです…』

『そんな色が地毛なわけないだろう!ちょっと来い!』
オドオドしたその子は、弱々しい声で弁明するが、まったく聞き入れてもらえない。
まぁ、言い訳が教科書通りだな…
はぁ…なんで俺が。

「先生…少しはこの子の言い分も聞いたらどうですか?」

二人の間に割って入る。
あぁ、また面倒なことに…

「あ"ぁ?おまえこいつの肩を持つのか?仲間か?」

「そうではないですが…この子、一年生ですよ?もし染めたとしたら元の色を先生は見たことがあるんですか?そうでしたら指導していいですが、染めた証拠もないのにこの子の言い分を否定するのはどうかと思いますよ」

「だ、黙れっ!どう見てもこの色はおかしいだろっ!」

「それこそ偏見です。生まれつき髪の色素が薄い人なんて、ごまんといますよ」

「くっ…貴様っ…」

「先生…もういいじゃないですか。彼の意見も確かに一理あります」
他の生徒指導の教員が彼を制止する。
こう物分りがいい教員がいると助かる。

「ちっ…おまえらもういい。さっさと行け」
諦めたようで、手でシッシッと俺たちを追い払う。

「あ、それと…先生」

「あ"?まだ何かあるのか?」

「おはようございます」
皮肉たっぷりの挨拶だ。
だが、挨拶は基本だろう…人として。

後ろから殺意のようなものを感じたが、振り返らずに玄関に向かう。
はぁ…何でこうも面倒に首を突っ込んでしまうのか。

「もう…すっごい焦ったじゃない」
すずが心配そうな表情で俺に追いつく。
そういえば忘れてた。

「悪い…ああいうの、見てらんなくてな」

「でもすごいね…先生を説得しちゃうんだから」

「正論を言っただけだ。説得しようなんて思ってない」

「え、あの子を助けようとしたんじゃないの?」

「どっちが正しくても俺には関係ないが…あまりにも教員が一方的で理不尽だ。生徒指導という立場を使って生徒の意見を押さえ込もうとしているように見えた…少なくとも俺の目には」

「素直に助けたかったって言えばいいのに…相変わらずだね」
そう言ってすずはため息をつく。
つ き た い の は こ っ ち だ

 

ガララッ!

教室の後ろのドアを開ける。
俺たちが席に着くと、先に着いていた祐が話し掛けてくる。

「再びおはよう!結構遅かったけどどうしたの?」
早速ですか。そうですか。
さて、なんとごまかそうか…そう思っていた俺の隣で、

「衛慈ねぇ、生徒指導の先生を言い負かしちゃったんだよ☆」

言ってしまいますか…
しかも『言い負かす』って…誇張すんな。

「衛慈…またやっちゃったの?」
祐が呆れたような表情で俺を覗く。

「聞かないでくれ…」
俺は頭を抱えて机に伏す。

「深くは聞かないけど…だいたい想像つくよ」

「そうしてくれ」

「そういう性格だもんねぇ…それが衛慈のいいとこなんだろうね」
なんか…うれしくない。
ただ…見て見ぬふりをするのが嫌なだけだ。
少し落ち着いたところで朝のHRのチャイムが鳴る。

 

ガララッ!!

今度は教室の前のドアが開く。

「お~い、席に着け~」
Yシャツにジャージの上着を着た男が教卓に上がる。
武治先生…このクラスの担任で国語教師だ。
なぜ国語教師なのにジャージなんだ…

「まだ新学期始まって間もないから一応出席取るぞ~。さっさとクラスのメンツの顔覚えろよぉ」
そう言ってだるそうに出席を取り始める。
この先生はいつもこんな感じだ。

そう、俺たち3人は去年も武治先生が担任だった。
みんな『ハル先生』と呼んでいる。
少し変わった先生だが、横暴ではない。そこが気に入られるところかもしれない。
生徒からの人気は割とあるほうだ。

「うしっ…んじゃ今日もみんな授業頑張ってくれ~。春休みの実力テストも近いからちゃんと勉強しとけ。点数が悪くても赤点は取るなよ…最悪31点でもかまわんっ!」

…それでいいのか?教育者として。
まぁ去年もこんな感じだったし…これが芸風なんだろう。

「1時間目は古典だな…んじゃ少し早いけどこのまま授業入るぞー。その分早めに終わってやっから嫌そうな顔すんなって」
そう言ってハル先生は授業の準備を始める。

 

いつもと変わらない学校が始まる。



第2筆 終わり
第3筆へ

PR
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Trackback URL
Copyright c 純教者 All Rights Reserved
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]